元ハイリスク妊婦&ミニマリストの日記

妊娠19週からの切迫流産、20週にして子宮口が開き始めるも奇跡的に助かった小さな命。産まれた赤ちゃんにまさかの先天的な問題。ハイリスク妊婦として過ごした妊娠~出産~NICU入院までの経緯を文字に残すためのブログです。その他、育児奮闘記やミニマリストを目指す日常についてもゆるりと書いていきます★

【⑪ MFICU入院】

県立病院に到着し、分娩台に載せられました。ここで診察をしてから病室に行くようです。


お腹にはモニターが付けられました。NSTノンストレステストと呼ばれる、健康な妊婦さんでも皆後期から行うものです。お腹に円盤状のセンサー?を2つ、ジェルを塗って押しあて、ベルトで固定します。胎児の心拍数、胎動、そしてお腹の張りの3つが、それぞれ折れ線グラフとなって表示されます。


まだ20週だったので赤ちゃんが小さくうごきまわるのでなかなか正確な数値が取れませんでした。看護師さんが苦戦しているうちに、救急車の後を追っていた旦那さんが到着しました。ひとまず一安心。


そして、私の主治医となるA先生が現れました。歳は結構いってる感じ。清潔感はあるが神経質そうな先生。まずは次々と質問が飛びます。


「最終生理日は?」「結婚したのは何歳?」「流産の経験は?」「家族に糖尿病の人は?」


なんだか答えに詰まったら怒られそうな気がして、一問一答で即答しました。



そして診察です。ズボンとショーツを脱ぐのに少しでも身体を動かすと、例のおしっこの管が動いて痛い!思わず「痛い!」と言うと、


A先生「何?どこが痛いの?」

私「おしっこの管が‥」

A先生「そんなもの、抜いちゃいなさい」



ええっ!?抜いてくれるの!?もう、それだけでA先生は恩人です。この痛くて痛くて憎き管が外れるなんて…


看護師さんが「ちょっと痛いですよ」と言って管を一気に引き抜きました。入れるときと同じくらいの痛みを伴って、無事管から開放されました。



そして内診。指を入れて「確かに1cm位開いてるね。」やっぱり、間違いないんだ…。看護師さんがクスコ(内診する器具)を渡すときに、滅菌袋の開け方が悪かったらしく、先生が「だから!バナナの皮を向くように開けてって言ってるだろ!この方は特に感染に気をつけなきゃいけないんだから!何回言ったら分かる!」と冷静にキレてます。どうやらこういうキャラのようです。看護師さんも大変だ…


そしてエコー。「骨盤位だね。」逆子のことです。前の病院で入院中に逆子になってしまいました。でもこの週数ではまだ赤ちゃんは小さく、子宮内で楽楽動き回れるのでまだ心配ない、とネット情報で知っていました。


「骨盤位だなんて聞いてない…」先生は不機嫌そうです。「今、逆子なので、もしすぐ出産となったら帝王切開となります。足から出てきてへその緒が圧迫されたりしたら赤ちゃん危険なので。帝王切開は承諾書が必要で、緊急時輸血が必要だったりするので今書類にサインしてもらいます。」


なんだかいきなり帝王切開の話をされて混乱しましたが、しないわけにはいきません。旦那さんと2人でサインしました。


帝王切開かー。お腹を切るって痛そうだな。でも陣痛とどっちがましかな?と、痛みのことばかり気にしてました。


診察が終わり、車イスに載せられ病室に向かいます。そこは普通の病室ではなく、病棟の奥の、さらに扉一枚隔てたMFICU(周産期母子医療センター)というところでした。ハイリスクな病気をもつ母子の、集中治療室です。2人部屋が2部屋、1人部屋が2部屋の計4部屋でしたが、私は一番広い1人部屋をあてがわれました。改めて、「ああ、私は結構なハイリスク妊婦なんだなあ」と実感しました。