元ハイリスク妊婦&ミニマリストの日記

妊娠19週からの切迫流産、20週にして子宮口が開き始めるも奇跡的に助かった小さな命。産まれた赤ちゃんにまさかの先天的な問題。ハイリスク妊婦として過ごした妊娠~出産~NICU入院までの経緯を文字に残すためのブログです。その他、育児奮闘記やミニマリストを目指す日常についてもゆるりと書いていきます★

【⑥子宮頚管長1.6cmです】

子宮頚管が短いと指摘され、


1日3回のアスピリン内服薬が処方されました。






切迫流産という言葉は聞き慣れていて



「切迫流産で自宅安静…」




という言葉は良くネットで目にしていました。






切迫流産とは流産する恐れがある状態。



流産しかけている状態とも言います。









つわりはひどかったけど、ここまで特に問題なくきました。






私が切迫流産か…







正直この時は事の重大さに全く気付いておらず、



のほほーんとしてました。





「薬さえ飲んでいれば大丈夫」





この時子宮の大きさは恐らく



グレープフルーツぐらいだったと思うのですが、




「張り」の自覚がまだ分からない時でした。






なので「張りを感じたら安静」と言われても…






今思い返すと、この時の状態は





「自宅安静指示」だったんだと思います。






家事もせず、ひたすらベッドに寝ていなければならない状態です。







でもそんなことも分からず





翌日の日曜日は旦那さんとショッピングモールへ出かけました。






普通に歩いて、特に何の違和感もなく過ごしました。






そして翌日の月曜日、仕事の日です。







いつも通りに起きて身支度をして、



お弁当を作って旦那さんと同じタイミングで家を出ました。








「頑張ろうね!」と手を振っていつもの風景です。







職場に着いて、仕事着に着替えましたが






なぜかどうしても仕事をしたくありません。






いつもなら無理やり気を起こして取りかかるのですが





…サボりたい…の一心です。






上司を呼んで話しました。







「すみません…


実は一昨日妊婦検診で子宮頚管が短いと言われて…


薬を飲んでいるんです。


今日も朝からお腹が張っている気がして…


(本当は自覚症状ナシでした)


これから病院に行ってみていいですか?」





すると上司(女性です)は









「ああ、切迫流産のこと?


よくあるのよね~


○○さんも、△△さんも(職場の方です)、


切迫流産で薬飲んで自宅安静していた時期もあるのよ。


多分大丈夫だと思うけどね。


でも心配だから行った方がいいわよね。」






「…ありがとうございます」












そしてこの日が、





社員として最後の職場風景となりました。








私服に着替えて他の社員さんが心配そうに見守る中、





謝りながらすごすごと職場を出ました。











車に乗った私は





「はあ~」とため息をついて





すごく清々しい気持ちになりました。











きっと、これでしばらく仕事を休める!





病院で自宅安静とか言われるかな。





そしたらこのまま仕事辞められるかも!





あ~~今までつらかった!






あ~でも同居で自宅安静って





家事もしないなんて居づらいな…





どうしよっかなあ~









なんて、自分のことしか考えてませんでした














いつものM病院着き、受付に行きます。







「あのお~、一昨日子宮頚管が短いって言われて

お薬出されて2、3日後に

また来てって言われてたんですが…

本当は明日の予約なんですが今日いいですか?」








待合室で待ち、名前が呼ばれます。







この日はいつものM先生でした。








M先生「子宮頚管が短めなんだってね。


今まで順調だったのにねえ」








そんな話をしながら内診を始めます。







今回はちゃんと長さを見ようと、






私はモニターに釘付けでした。







モニターの数値が動きます。











私は目を疑いました。







値は1cm台をいったりきたりしています。








カーテンの向こうから先生と看護師さんの声が聞こえました。











看護師「あららら…あ~これは短いわ」




かなり大げさな声です。






M先生「うん…これはすぐ入院だね」












…入院。






その言葉を聞いた瞬間頭が真っ白になりました。









入院。私はそんなに悪いのか。









内診台を降り、おはなしルームに呼ばれます。










M先生「○○さん、今計ったら


子宮頚管長は1.6cmしかありませんでした。


張り止めの内服薬は効かなかったようですね。


大変危険な状態です。


このまま子宮頚管が短くなったり、


破水してしまったら


赤ちゃんは産まれてしまうかもしれません。


急で申し訳ありませんが、


今日このまま入院してもらいます。


期間は産まれるまでです。


入院したらひたすらベッドで横になっていてください。


食事も洗面もベッド上です。


トイレは、ベッド脇にポータブルトイレを用意します。


シャワーは、しばらく許可できません。


そして、治療として


24時間張り止めの点滴をします。


張ることで子宮頚管が圧迫され、


徐々に開き、破水する危険性があります。


また、張りが刺激となって


陣痛が起きてしまうこともあります。


陣痛が1度始まってしまったら


誰にも止めることはできません。


今日で19w3dなので、


今産まれたら赤ちゃんは助かりません。」










私は返事をしながら話を聞いていましたが、




最後のほうではもう涙が止まりませんでした。












赤ちゃんが、死んでしまうかもしれない。






その現実が目の前を真っ暗にしました。





ネットで調べていたので1.6cmが





どれだけ危険が分かっていました。






もう指先をくっつけた位の長さしかありません。






それに一昨日まで2cm台だったのにもう1.6cm。






このままのペースでいけば助からない。







しかも今日は8月29日。




出産予定日は1月13日。






いったい、いつまで…。









先生が泣いている私に気を遣って





車いすで連れて行くように」





と看護師さんに指示しました。










さっきまで普通に歩いていた私は






車いすに乗せられ病室へ連れて行かれます。







待合室には妊婦さんがたくさんいます。







みんな不思議そうにこっちを見ていましたが






私は構わず声を出して泣いていました。








車いすを押している看護師さんが背中をさすってくれ






「びっくりしたよね、辛いよね。


大丈夫、赤ちゃんは元気だから。


頑張ろうね。」と言ってくれました。













病室に着き、少し落ち着いたあと





旦那さんに電話しました。








聞き慣れた声を聞いた瞬間、また涙が溢れ




入院することになったことと





「赤ちゃん…だめかもしれない」





ということを伝えました。